オルタTRPGの仕組み~ロールプレイ編①~

こんばんわ、永田たまです。コミケまであと2週間を切りました。

ほとんどの出展者がそろそろ入稿も終わってることかと思いますが、ウチは修羅場続行中です。

ギリギリまで皆様に「楽しい」と思ってもらえるものをお届けできるよう、睡眠を返上して頑張ります……!

さて、本日は「オルタTRPGでのロールプレイ」についてお話したいと思います。

オルタTRPGではプレイヤーの行動は

・キャラ作成(自分のキャラクターの背景や設定を考えて、参加者で共有する)
・ロールプレイ(ドラマシーン)
・戦闘シーン

の三つの行動に分かれます。

キャラを作るのは一見難しそうに見えますが、先日お話した通り、基本的には「サイコロと鉛筆とスタートブック」があれば、とっても簡単に作れちゃいます。

そしてその作ったキャラクターに命を吹き込む最初の行動が「ロールプレイ(RP)」です。

そこで今日は「ロールプレイ編①」として、「オルタTRPG以外でも役立つ、一般的なロールプレイについて」説明したいと思います。

ロールプレイって何?

そもそもTRPGという単語は「テーブルトークロールプレイング」の略です。

「テーブルトーク」……一つのテーブルをみんなで囲んで、同じ世界観を共有し

(最近はインターネット上でやることも多く、実際のテーブルは囲まないこともあります)

「ロールプレイ」……役割(Role)を演じる(Play)

そう、ロールプレイとは、あなたが作ったキャラクターを、あなた自身が演じること、です

演技とかしたことない

世の中の大多数の人がそうだと思います。

演じるという言葉にちょっと戸惑いを感じてしまうのは致し方のないこと。

でもあんまり構えないでください。

演じるといっても別に舞台俳優のように身体を動かしたり、感情を爆発させたりする必要はないんです。

例えば……

進行役「その時、謎の機体干渉によって動きを封じられたあなたたちの機体に向かって、BETAの手が伸びてきました。あなたはどう反応しますか?

参加者①「ええと……何とか機体を動かそうと必死にコクピットで足掻きます」
(状況を説明するのみ)
参加者②「動け動け動け動けぇ!今動かなきゃ何にもならないんだよ!」

(めちゃくちゃ感情込めて演技するタイプ)

(他のPCを積極的に巻き込んでいくタイプ)

参加者③「ええと、僕のキャラは参加者④のキャラと恋人同士なので、せめて彼女だけでも守ろうと、どうにか彼女のほうに這い寄ろうとします」

(他参加者の行動に対し反応しながら自分のキャラの心情をセリフで表現する)

参加者④「では、その参加者③に向かってこう叫びます。『私のことはほっといて!あなただけでも逃げて!』」

(他のPCを積極的に巻き込んでいくタイプ)


皆さんはこの参加者①~④の反応は、どれがRPとして正解だと思いますか?

答えは……

全て正解です。

ロールプレイには「これ!」という決まった形はありません。

感情移入して演じ切る人もいれば、淡々と自分のキャラクターの状況や心情を説明する人。
他人を積極的に巻き込んで即興ドラマを作る人もいます。

そのどれもが正解です。あなたがやりやすい形でいいんです。

参加者②のように演じ切るのは流石に難しく感じても、参加者①のように自分のキャラクターの心情や情報を説明する、というくらいなら、初めてでもそこまで難しく感じないのではないでしょうか。

慣れてきたら参加者②~④のように演技に入り込んだり、他人との掛け合いを楽しんでもいい。

でもやっぱり恥ずかしいから①のスタイルをずっと通してもいい。

全部あなたの自由です。

とはいえ、注意点はあります

とはいえ「自由に!」と言われると余計に混乱するのもTRPGビギナーあるあるです。
そういうときは逆に考えて
「これはマナーとして注意しよう」っていうことに気を付けていれば、結果として良いロールプレイになるのではないかと思います。

たまの考えるロールプレイのマナー

①度を過ぎる長考

TRPGは楽しい反面、時間泥棒ゲームでもあります。
みんなが限られた時間の中で集まっているので、自分の行動描写を悩みすぎるのはあまり良くありません。
じゃあ何分くらいなら悩んでいいのか、という明確な基準は卓の管理者(GM、ゲームマスターと呼ばれることが多い)によっても違います。砂時計を用意してシンキングタイムを管理することもあります。

初心者のうちはどうしても行動の一つ一つに迷いが出たり、悩んだり、時間はかかってしまうもの。そのへんはGMも理解しているので焦る必要はないですが、
「これは長考になりそうだ」
と自分で気づいた段階で、GMに対して
「少し考える時間がかかりそうなので、自分の順番を後ろにしてもらえますか?」等お願いしてみましょう。
順番が変えられなかったり、それでも悩んで決められないときは、他の参加者やGMに相談してみましょう。参加者③のように絡んできてくれることで、自分のキャラクターが受け身で反応することなら考え着く、ということもあるかもしれません。

②他の参加者の許可なく、他の参加者を自分のRPに巻き込む

あなたがとても素晴らしいドラマチックなRPが浮かんできたとして、それを実現するために他の参加者の力が必要になる……。

上の例文で言うと、参加者③と参加者④がそういうRPですね。

PC③は事前にPC④と「恋人同士」というコンセンサスを確認しており、おそらくこのRPに対しても「そういう風にしたいけどいいか?」という話し合いがあったはずです。

ですからスムーズにPC④も、恋人らしい返しができて、お話が盛り上がっています。

しかし……もしPC③が誰にも、PC④にも相談しないでこのRPを突然披露していたら……?

参加者③「なんとかPC④を守ろうと、どうにか彼女のほうに這い寄ろうとします」
参加者④「え!?私?!」
進行役「え、どうしていきなり?(汗)」
参加者③「あ、僕とPC④は恋人同士なんですよ、だから愛する人を守ろうとする超男らしいやつなんです!」
PC④(き、聞いてないよ……!どうしよう、このシーンでは恐怖のあまり片思いの相手の名前を叫ぶ、っていうロールプレイをしたかったのに……)

PC④「じゃ、じゃあ……PC③に対して『あなただけでも逃げてー!』って言います……」

PC③「お前を守るのが俺の役目だあぁあ!(気持ちよさそう)」

PC④「……」

PC④さんの心中察するに余りあります。

こういった事故を防ぐために、「自分のロールプレイに誰かを巻き込みたい」と言う場合は、いきなりロールプレイし始めるのではなく事前に

「僕のキャラクターにこういう行動をとらせたいんですが、いいですか?できればこんな感じに返してもらえるとありがたいのですが」

と相談しておきましょう。

相談の結果、断られたり一部RPを変更することになっても、相手を「ケチな人だな」なんて思ってはいけません。

あなたがあなたのドラマを作りたいのと同じように、その人もその人の物語を作りたいのす。

お互いのドラマを尊重した上での相互RPは、一人では味わえない気持ちを持ってきてくれます。


この二点さえ覚えておけば、初心者でも楽しく卓を囲むことができると思います。

緊張しすぎず、分からないことや悩みは回りの参加者やGMに助けてもらって、自分なりのロールプレイをしてみましょう!


次回は、ロールプレイ編②、オルタTRPGでのRPの特徴についてお話したいと思います!

MUV-LUV ALTERNATIVE TRPG

TRPGからあげ会で作成している「マブラヴ オルタネィティブTRPG」についてのページです